神社に祭られている神様によってご利益（御神徳）も変わってきます。例えば福岡の太宰府天満宮なら菅原道真で学問、鎌倉の鶴岡八幡宮なら源氏の氏神で仕事や良縁、茨城県の鹿島神宮なら武甕槌大神で勝負、といったように様々あります。

今回紹介する静岡浅間神社は6つの神社が境内に集まっていて、末社を合わせると32社にもなります。32社あるということは32の神様がいらっしゃるということなので、現代で言えば総合病院的な安心感ですね。

静岡浅間神社は静岡駅からバスで10分、徒歩で30分のところで祀られています。

徒歩で行く場合は駿府城や市役所前を通っていくと道に迷わずに行けるかと思います。駿府城を通り過ぎて大通りを渡ると大きな鳥居があるので潜り抜けていきましょう。

■弥生時代からの縁結び！？浅間神社・神部神社

まずは一番由緒のある浅間神社と神部神社。

拝殿が一緒になっているので一気にお願いしちゃいましょう。御神徳（ごしんとく：神様が積んだ徳のこと）は浅間神社が「安産・子授け・婦徳円満」、神部神社が「延命長寿・縁結び・除災招福」です。この神部神社はなんと約2100年前から鎮座していると言われています。弥生時代から現代まで崇められている神様に、ぜひご利益をいただきたいものですね！

ちなみにこの拝殿、現存の神社建築物で日本一高く25ｍあり荘厳でした。1814年（文化11年）に社殿なども含めると、建設費になんと約10万両（およそ100億円）もかかっているんです！現代で言うと2007年に世界遺産にも登録されたシドニーのオペラハウスと建設費は同じなんです。GWや夏休みに特別昇殿参拝を行っているので、その日を狙って参拝しても良いですね。

■繁栄の神様の母　大歳御祖神社

続いては大歳御祖（おおとしみおや）神社。

こちらは「商売繁昌・事業繁栄・諸産業繁栄」で仕事運向上の御神徳があります。約1700年前の鎮座とも伝えられていて、祀られている神様はキツネで有名なお稲荷様の母神様なんです。全国にある「〇〇稲荷神社」は農産業繁栄の神様ですが、その母神様ですので御神徳パワーも計り知れないのではないでしょうか。

■オールマイティーな山の神！麓山神社

読み方は「はやま」神社です。御神徳は「家内安全・諸願成就」。祀られている神様が大山祇命（オオヤマツミ）という「山の恵み」をもたらす神様で、衣食住全般を守護してくれているそうです。
この神社へお参りするには階段を上って行かなければいけません。急な階段ですので、上り下りには十分注意してくださいね。
足腰が丈夫でない方用に階段下にもお参りできる場所があるのでご安心ください。

■スーパーエナジースポット　八千戈神社

神部神社の隣にある八千戈（やちほこ）神社は、八千戈命と上記三社の末社として15の神様を祀っています。荒神様が多くエネルギーがあり「武運長久・必勝・開運」が御神徳です。しっかりお参りして武の霊力を分けていただきましょう。

また、祀られている中には日本武尊（やまとたけるのみこと）や菅原道真、徳川家康もいるので、まさに文武それぞれに長けている

■酒と医薬と芸と、祀る守護神は知恵の神　少彦名神社

神社の名前にもなっている少彦名命（すくなひこな）は、酒造の神様であることから「医薬・技芸上達・知恵」の御神徳があります。

また、医薬の御神徳から「病気平癒・身体健全」の効果が得られるそうです。技能上達の面では県外からも参拝者が多く、御神徳も期待できそうですね。
取材時は改修中で写真はございませんが、参拝は可能です。社殿の部材（蟇股）装飾に干支が彫られており、綺麗な色彩で有名です。

■江戸時代最強の学者たちから力をいただこう！　玉鉾神社

最後は明治時代から祀られている比較的新しい玉鉾神社。御神徳は「学業成就・試験合格」です。「国学の四大人」という4の神様が祀られています。社殿が伊勢神宮の御古材で作られているそうで、建物自体にもありがたみがありますね。