TOEICとTOEFL iBT(以下、TOEFLとする)は、大学生の多くが聞いたことのあるテストだと思います。しかし、この二つ、どちらも「TOE」で始まっていて、名称が似ていますよね。自分はどちらを受験したらよいのかわからないという人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、TOEICとTOEFLの違いについて解説します。
就活に役立てたいならTOEIC!
TOEICとは「Test Of English International Communication」の略で、英語でのコミュニケーション能力を測ることのできるテストです。
リスニングとリーディングの二部構成になっており、日常生活やビジネスシーンで使う実践的な英語が数多く出題されます。リスニングでは会議のアナウンスが流されたり、リーディングでは書類や広告、Eメールなどの情報の読み取りを求められたりします。そのため、日常生活で使われる英語表現のほか、働くうえで欠かせないビジネス英語や丁寧な英語表現を知っておく必要があります。
TOEICには英検のような合否判定はなく、自分のレベルはスコアで表されます。
TOEICの満点は990点。大手企業や外資系企業では、志願者にTOEICのスコアの提示を求めることも多いです。このような企業を希望している人は、700~750点以上取得しておくと安心です。その他の企業で新卒であれば、600点を目標にするとよいでしょう。
英語圏の大学への進学・留学にはTOEFL iBT!
TOEFLは、「Test Of English as a Foreign Language」のこと。
アメリカで発案されたテストで、リスニング力・リーディング力・ライティング力・スピーキング力といった英語の四つの技能を総合的に測ることができます。アメリカやカナダ、オーストラリアなどの英語圏では、入学基準としてスコアの提出を求める大学がほとんど。英語圏の大学への進学や留学をするには、必要不可欠な資格です。
海外の大学で不自由なく勉強できる英語力を持っているかを判断するために採用している学校も多いため、問題もアカデミックな分野に関する内容です。歴史・生物・科学・文学・心理学・政治・経済などの大学の授業で学ぶような分野なので、TOEICよりも難易度は高いといえるでしょう。幅広いジャンルに対応し、正しく読解するためには、学術的な語彙を習得しなくてはなりません。高いスコアを狙うなら、早めにしっかりと対策を立てる必要があります。また、大学や学部によって求められるスコアに違いがあるので、入学基準もチェックしておきましょう。
TOEICとTOEFLは試験時間・形式にも違いがある
試験目的や内容以外にも、TOEICとTOEFLには相違点があります。見ていきましょう。
TOEIC:リスニング(45分)、リーディング(75分)の計2時間。
TOEFL:リーディング(60-80分)、リスニング(60-90分)、休憩(10分)、スピーキング(20分)、ライティング(50分)の計4〜4.5時間。
<回答方式>
・TOEIC:マークシート方式
・TOEFL:パソコンを使用
TOEFLの試験会場には、パソコンが置いてあり、来た人から順番に試験を開始していきます。
そのため、自分がライティングをしている最中に、隣の人はスピーキングテストを受けているということもあるのです。リーディングからスピーキングまですべての項目をパソコンで行うという、少し珍しい形式です。
TOEICに比べると、試験時間も長く、試験を開始するタイミングもバラバラなので、かなりの集中力を要するテストです。TOEFLの模擬試験ができるサイトもあるので、それらを利用してテスト形式に慣れておくことをおすすめします。
就活に役立てたいのか、留学したいから受けるのかによって、どちらのテストを選ぶかは変わってきます。どちらを受験しようか迷ったときは、目的をよく考えてみてくださいね。
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